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2012-02-21

最近の話 ”おじさんの荒野”


 (キネマ旬報より)
なぜかヘプバーンが観たくなって「昼下がりの情事」を観た。この時25歳ぐらいか、やっぱりきれい。

映画はビリー・ワイルダーのラブコメディーもの。こういったのを作ってもさすがにうまい。
浮気調査する私立探偵役がシュヴァリエ、される側の大富豪のプレイボーイをゲーリー・クーパー、私立探偵の娘がヘップバーン。
しかし、パリの色男役にはまってたシュヴァリエが真面目な父親に。まあこれはいいとして、お堅い真面目男のイメージが強いゲーリー・クーパーが女たらし役。正直いってスクリーンに馴れるまで時間がかかるのはしかたのないところ。だがこういう使い分けがワイルダー監督のお遊びのうまいところだ。
ラスト、別れのシーンで小娘ヘップバーンの精一杯の虚勢といじらしさにほろりとしてしまうクーパー。でハッピーエンド、まぁ映画は計られた演出とラストで魅せるもの。
初老のゲーリー・クーパーはその時56歳というからヘップバーンとは30の歳の差、
当時は無理があるなどいろいろ不評もあったらしいが、映画の世界でなくってもお金も有って粋でハンサムなおじさんなら、権力をかざさない限りは大いに結構なことだ。

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