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2012-05-11

日本三大和菓子、長正殿 ”適正価格”

            (PHOTO“森八”の公式ホームページより)
地元北陸のもち米、四国阿波の和三盆糖、山形から取り寄せた本紅で彩りを添え、全ての色づけは天然色素しか使わない。この長正殿の伝統的な味と気品を守りつづけて400年とは大したもの。たぶん前田藩の時代の茶の湯の文化が今でも継がれているからだろう。
素材のこだわりを保ち続ける“森八”の和菓子が値が張るのも訳あってのこと、これこそ適正価格だと納得する。
すべてのモノには適正価格があるがゆえ、この適正価格にここ数年の違和感と矛盾が増す。
自身もつつましやかに日々生活しているが、どう考えてもおかしいのが数えきれないほど有る。その代表格がマクドナルドとジーンズだろう、これらは適正価格を越えあまりにも安すぎる。何か悪いことをしているに違いないと勘ぐりたくなるレベルだ。
それに薄型テレビだがパナソ二ックの32型が3万円台、自宅でも去年これに買い替えた。わが店での客席の椅子ひとつで買えてしまう、こんな安い価格で販売して、適正な利益を得ているのだろうかと大企業相手にまで余計な心配をしなくちゃならん。
低価格ジーンズにしても、材料から製法は全て海外、国内の産業は空洞化で働き口がなくなり雇用不安が予測される。それでも「モノ」の安値競争に拍車がかかっている。
このあいだの高速バスの事故も根はそこにある。日本の今の現代社会が作り上げたシステムが安定を奪っている。 ”森八”を見習うべきだ。

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